骨粗鬆症について知ろう
超高齢化社会の今、日本には約1000万人以上の骨粗鬆症患者がいると言われています。何とそのうちの80%にあたる800万人が女性です。年齢別でみると、50歳以上の女性の4人に1人が骨粗鬆症になっています。これを聞いて若い女性は「将来不安だな〜」と思いの方もいるかと思います。でも大丈夫。今回の内容を知ることで、今後の自分に少しでも役立てて頂ければと思います。では今回もシンプルにわかりやすくお伝えします。では、始めましょう。
1.骨粗鬆症とはどんな病気?
骨の量(骨量)が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
2.症状
骨粗鬆症になっても痛みないのが普通です。転倒により骨折すると痛みが生じます。前回の投稿でお伝えしましたが、高齢者の4大骨折は、「背骨」「脚の付け根」「腕の付け根」「手首」になります。
3.原因
大きく分けて3つ
「骨の新陳代謝の低下」「骨に蓄えられたカルシウムが血液に溶け出す」「コラーゲンの劣化」
ではそれぞれ細かく見ていきましょう!
①骨の新陳代謝の低下
骨は、新たに作られること(骨形成)と溶かして壊されること(骨吸収)を繰り返しています。この骨形成と骨吸収のバランスが崩れ、骨吸収が進むこと骨粗鬆症が進むのです。
②骨に蓄えられたカルシウムが血液に溶け出す
体内のカルシウムの99%は、骨に蓄えられています。しかし、残りの1%は血液中に含まれており、全身の機能を正常に保つという重要な役割を担っています。
体に必要な血液中のカルシウムが不足すると、骨に蓄えられたカルシウムが血液に溶け出します。
すると、骨の量(骨密度)が減ってしまい、骨粗しょう症につながるのです。
③コラーゲンの劣化
骨の体積の約半分はカルシウムですが、残りの約半分は美容関係でよく耳にするコラーゲンでできています。近年では、このコラーゲンの劣化でも骨粗鬆症に繋がるという研究結果も出てきています。
カルシウムは「骨の量」(骨密度)、コラーゲンは「骨の質」に関係している言われています。
例えると、骨を鉄筋コンクリートの建物にたとえると、カルシウムはコンクリートでコラーゲンが鉄筋にあたります。
4.なぜ骨粗鬆症は女性に多いの?
女性の場合、骨密度(骨量)を維持する働きのあるホルモン(エストロゲン)が、加齢や閉経に伴い分泌される量が少なくなるからです。
5.診断
ドクターが問診、レントゲン、骨密度検査等を行います。私たち理学療法士もレントゲン画像を確認します。骨粗鬆症の患者様は、本来の骨の白さを失い、薄く映るためそれだけでも骨が弱くなっていることが予想出来るのです。
6.予防
10代:「食事でカルシウムをたっぷりとる」「無理なダイエットはダメ」
20・30代:「妊娠・授乳中のカルシウム」「不規則な生活をしない」
40・50代:「検査を受けはじめる」「閉経に配慮する」「生活習慣を見直す」
食事では、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど、骨の形成に役立つ栄養素を積極的に摂りましょう。 カルシウムとビタミンDを同時に摂ることで、カルシウム吸収率がよくなります。
♦カルシウム
牛乳・乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など
「いいほね hone.jpより引用」
◯ビタミンD
サケ、ウナギ、サンマ、メカジキ、イサキ、カレイ、シイタケ、キクラゲ、卵など
「いいほね hone.jpより引用」
◯ビタミンK
納豆、ホウレン草、小松菜、ニラ、ブロッコリー、サニーレタス、キャベツなど
「いいほね hone.jpより引用」
✖️控えめにしたい食品
スナック菓子、インスタント食品の頻繁な摂取 、アルコールの多飲 、カフェインを多く含むコーヒーの多飲 、タバコ
「いいほね hone.jpより引用」
ここで覚えて頂きたいことが一つ。日光浴をすることでビタミンDがつくられます。ビタミンDはカルシウム吸収を助ける役割があります。
ここまで長々とお付合い頂きありがとうございました。最後に今回の内容をまとめたいと思います。これだけは覚えておきましょう!!
・骨粗鬆症は女性に多い。特に閉経が起きる50歳前後から骨の量が減少します
・骨粗鬆症の方は簡単に骨折
・10代〜30代の方は、バランスのいい食事、規則正しい生活、運動習慣を心掛ける
・50代を過ぎた方は一度検査をしてもいいかも
・日光浴をしましょう
今回は骨粗鬆症についてまとめてみました。10代、20代の方はまだまだ先の話かと思いますが、今の自分が未来の自分なのです。今回お伝えしたように、特に女性は骨粗鬆症になる可能性が男性より高いと言われています。是非今回お読みになられた方は、今の自分を見直してみては?
では、また!!
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